葉脈標本作り
重曹とナンテンの葉を使うので、手軽な実験です。子どもTOSSデーの理科講座で、3・4年生24名に20分程度で行いました。(C)TOSS福井 No.3492615 http://homepage1.nifty.com/NOBUHIRO-UEKI/youmyaku/youmyaku.htm
子どもTOSSデー理科講座「葉脈標本」
このサイトは、2008年福井子どもサマースクールで3・4年生の子どもたちに行った理科講座の内容です。 (C)TOSS福井
参考サイト: TOSSランドNo.6669024「重ソウで葉脈標本」阿部達也氏
1.材料
ナンテンの葉,重曹,酢,使い古しのハブラシ,紙皿,アイロン,水(歯ブラシでたたく時に必要)
ラミネートフィルム(名刺サイズ),台紙(色画用紙を名刺サイズに切ったもの)
2.前日までの準備
(1)ナンテンの葉を集める
庭にある木の葉をいろいろ試してみたが、重曹にはナンテンの葉っぱが一番よかった。
ナンテン
(2)葉っぱを煮る
① お湯に重曹を溶かす。濃度は10%
私は、コーヒーの瓶を使った。鍋を使ってもよいが、アルミの鍋はアルカリで溶けるので使えない。
重曹を混ぜると、ブクブクと泡が立つ。鍋でする場合、吹きこぼれて危険なので、必ず火を止めてから重ソウを入れる。
※重曹(炭酸水素ナトリウム)は65℃で熱分解を始める。
② 30分間煮る
上の写真のように、湯煎にしてもよいし、鍋を使って弱火で煮てもよい。
目安は、葉っぱが沈んでしっとりしてくるまで。
ピンセットや割り箸で取り出して歯ブラシで少し叩いてみて、葉肉がはがれるか確かめる。
長い時間煮ても、うまく標本にすることができたので、大丈夫。
※煮た後、そのまま煮汁につけたままにしておいても大丈夫。煮汁につけたまま保存できる。
3.講座の流れ
(1)葉脈を教える
① 葉っぱの写真を見せて、葉脈があることに気付かせる。
② 葉脈のはたらきを、説明する。
★水や えいようの 通り道
★葉を ささえる ほねのような はたらき
(2)材料の説明
① ナンテンの葉・・・夏の初めに白い花が咲き、秋の終わりに赤い実がなる。
② 重曹・・・台所で、あくぬきやふくらし粉、そうじの時などに使う。
アルカリ性 → 葉肉がとける。(さわると手が ぬるぬるする。)
③ 鍋でにる・・・前日に葉っぱを煮た様子を説明する。
④ 酢・・・アルカリ性の重曹と酸性の酢を混ぜると中和する。
(3)葉脈標本作りの体験
① 歯ブラシで たたく。
紙皿に重曹で煮たナンテンの葉を置き、水をかけて歯ブラシでたたく。
水を時々換えながら、ていねいに葉肉を落としていく。
(ペットボトルに水を入れて置き、汚れた水を捨てるバケツを用意した。)
※こすると、葉脈が切れることがあるので注意する。
歯プラシでたたいているところ
② アイロンで かわかす。
ティッシュペーパーにはさんで、アイロンをかけるとすぐに乾く。
アイロンでかわかしているところ
③ 好きな色の台紙を選んで葉脈をのせる。
※葉脈にペンなどで色をつけてもよい。
④ アイロンで ラミネートを する。
※ラミネーターを使ってもよいが、アイロンで簡単にラミネートできる。
台紙に葉脈をのせてラミネートフィルムにはさんでいるところ
色ペンで色を付けてからラミネートしたもの