文字式(規則性の問題)
マッチ棒で正方形をつくり、正方形の数を増やしていく問題です。オープンエンドの問題も説明の方を教え説明できるようにした。
マッチ棒で正方形を作ります。何本ですか。
「4本です」
正方形を2個にします。何本ですか。
「7本です」
正方形の数を増やします。5個で何本でしょう。わかったらノートに書きます。
「一緒に言います。」 「16本です。」
今日はマッチ棒の数を式で表すことを勉強します。正方形が5個のとき、マッチ棒の数を求めます。5という数字を使います。先生が一目でわかる図と式を書いて持っていらっしゃい。
図と式をノートに書いた生徒が持ってくるので、それに○をする。オープンエンドの問題は色々な考えがでてくる。間違っていても持ってきたことを誉める。そうしないと持ってこなくなってくる。
○をつけた生徒に黒板に図と式を書くように指示する。もちろん自分の名前も書かせる。
同じ解き方だった生徒には、○をして「説明ができるように考えておきます。」と指示をしておく。そうすることで、空白の時間がうまれず、自分なりに自分の説明を考え始める。
○○さん、説明して下さい。
順に黒板に書いた生徒に説明をさせる
(例えば)
図 |コココココ
式 1+3×5
「はじめに1本あって、あとは3つずつ増えていて、それが5つあるから1+3×5です。」
自分なりに説明をできたことを誉める。
全員が説明ができるように説明練習をします。
「1+3×5についてします。」
「3本セットが5個あるから、3×5。3本セットが、さんはい。」
「3本セットが5個あるから、3×5」
「はじめに1本を足して、1+3×5です。 はじめに、さんはい。」
「はじめに1本を足して、1+3×5です。」
「続けて言います。3本セットが、さんはい」
「3本セットが5個あるから3×5、初めの1本を足して、1+3×5です。」
お隣の人と説明練習をします。2人とも終わったら座ります。全員起立。
お隣の人がとっても上手に言えていたという人?
手を挙げさせる。
指名して、説明を言わせる。
「上手です。みんな拍手」
他の式も同じように、説明を言わせる練習をする。
ここで一気に文字式にはいかない。
5個以外の時はどうなのか、確かめることが必要である。
正方形が6個のとき、同じように図と式を書いて持ってきます。
これも5個の時と同じように、○をつけ、黒板に書かせる。ノートチェックが終わって、黒板にも書けなかった生徒に、
「説明練習をしておきます。」と指示し、空白の時間を埋める。
どの式の考え方で解いたか、全体に聞く。
お隣の人に、自分の解いた式の説明をしなさい。二人ともできたら座ります。困ったときはお隣の人に聞いても良いです。全員起立。
正方形がx個のとき、式を書いて持っていらっしゃい。
ここでは、式のみ書かせる。図を書かせると、図の中の省略しているところをどのように書いたらいいか分からない生徒も出てくると考えられる。
この式はどの図の考え方と同じですか。
こう聞くことで、式から図や考え方を考えさせることができる。
図→式→説明 この流れだけでなく、
式→式→説明 という流れで双方向から考えられる力をつける。
マッチ棒で三角形をつくると、x個では、何本マッチ棒が必要でしょうか。
類似問題を解かせ、「自分でできた」「分かった」という成功体験をさせることで、自信がついてくる。
《参考文献》 木村重夫氏:『向山型算数教え方教室』(1999年4月号)P87,88,89 「難問も向山型算数でカンタン問題に」
渡邉佳織氏:『向山型算数教え方教室』(2007年8月号)P52,53 「中学校難教材をこう授業する」
西野一葉氏HP:東京書籍『新しい数学1p47「文字と式の導入」