百人一首で百発問を作る(15)君がため〜
”見開き2ページで100発問”の構想追試です。1)100回音読、2)全ての単語を辞書で引く、を行った後、100発問に挑戦し、向山先生が提唱された”短歌5つの授業パーツ”に即した発問をピックアップしました。

15. 君がため春の野に出て若菜つむわが衣手に雪はふりつつ(光孝天皇)
上記の教材を用い、100発問を行った。
向山先生が『向山型国語教え方教室2008年8月号』で示された短歌の授業「5つの授業パーツ」は以下の通り。
① 読み方
② どこにいるのか
③ 全体の解釈
④ この短歌で、どの言葉が強調されているのか
⑤ 「この短歌」と「自分」との関係
100発問の後、「5つの授業パーツ」に即してピックアップした発問は以下の通り。
① 読み方
1 何句切れですか。(3句切れ)
② どこにいるのか
37 話者に見えているものを書きなさい。(春の野・袖・若菜・雪)
③ 全体の解釈
79 何月の出来事ですか。(一月)
④ この短歌で、どの言葉が強調されているのか
49 主題は若菜ですか。(×)
⑤ 「この短歌」と「自分」との関係
96 君にも来て欲しいと願っているのですか。
作成した百発問は以下の通り。
1 何句切れですか。(3句切れ)
2 話者はどこにいますか。(春の野)
3 何を摘んでいますか(若菜)
4 「つむ」を漢字に直しなさい。(摘む)
5 「わが」を漢字に直しなさい。(我が)
6 「ふり」を漢字に直しなさい。(降り)
7 季語はいつですか。(春)
8 話者は何をしていますか。(若菜を摘んでいる)
9 どこに若菜はあるのですか。(春の野)
10 晴れていますか。(×)
11 10の根拠となる語句を書き抜きなさい。(雪はふりつつ)
12 たまたま野に出たのですか。(×)
13 誰の為に野に出たのですか。(君)
14 「君」と話者は同一人物ですか。(×)
15 「ため」を漢字に直しなさい。(為)
16 「君」について考えたのは野に出る前ですか、出てからですか。(出る前から)
17 若菜は観賞用ですか。(×)
18 太陽は見えますか。(×)
19 雨も混じっていますか。(×)
20 傘を差していますか。(×)
21 話者は春の野を眺めているのですか。(×)
22 雪はどこに降っているのですか。(わが衣手)
23 誰の衣手なのですか。(話者)
24 あじさいは咲いていますか。(×)
25 話者は空を見上げたのですか。(×)
26 若菜はずっと生えていますか。(×)
27 雪が降り始めたのはいつですか。(若菜を摘み始めて少し経ってから)
28 雪はつもっていますか。(×)
29 暖かい日のことですか。(×)
30 吹雪の日ですか。(×)
31 雪は降り始めですか。(○)
32 雪は積もっているのですか。(×)
33 話者のしたことをふたつ書きなさい。(野に出た/若菜を摘んだ)
34 野の草は枯れていますか。(×)
35 話者は腕まくりをしていますか。(×)
36 話者は立っていますか、座っていますか。(座っている)
37 話者に見えているものを書きなさい。(春の野・袖・若菜・雪)
38 和歌に詠み込まれている色を書きなさい。(白・緑)
39 「君」は「春の野」にいますか。(×)
40 「衣手」とは何ですか。(着物の袖)
41 話者のは区域は白いと思われますか。(○)
42 「衣手」にだけ、雪が降っているのですか。(×)
43 食べられるものが一つだけ読まれています。書き抜きなさい。(若菜)
44 「君がため」を現代語訳しなさい。(あなたのために)
45 しばしば雪が降る時期なのですか。(×)
46 雪の美しさを読んだのですか。(×)
47 主題は春の野ですか。(×)
48 主題は明確に読み込まれていますか。(×)
49 主題は若菜ですか。(×)
50 誰に向けて詠まれた和歌ですか。(君)
51 部下に若菜を摘ませたのですか。(×)
52 若菜摘みを止めたのですか。(×)
53 春の野から出て行ったのですか。(×)
54 手に雪が降っているのですか。(×)
55 衣手が若菜を摘んでいるのですか。(×)
56 春の野には雪は振っていないのですか。(×)
57 主題は衣手ですか。(×)
58 雪は人名ですか。(×)
59 和歌の情景に人物は何人出てきますか。(一人)
60 若菜を積み上げているのですか。(×)
61 雑草を抜いているのですか。(×)
62 庭先での出来事ですか。(×)
63 仕事で若菜を摘みに来たのですか。(×)
64 話者と君との関係として、どんな間柄が考えられますか。(恋人 など)
65 都での出来事ですか。(×)
66 若菜摘みが楽しいのですか。(×)
67 雪が降ってきて嬉しいのですか。(×)
68 春の野に遊びに来たのですか。(×)
69 話者は命じられて春の野に来たのですか。(×)
70 話者は君を恨んでいるのですか。(×)
71 話者は春の野に住んでいるのですか。(×)
72 「君がため」はいくつの単語から出来ていますか。(3つ)
73 「君が」について、意味を損なわないように別の助詞に直しなさい。(の)
74 主語が話者でない動詞はいくつありますか。(1つ)
75 74の動詞の主語は何ですか。(雪)
76 「つつ」について、同じ用法の短文を作りなさい。(読みつつ)
77 字余りはありますか。(○)
78 何句目に字余りがありますか。(2句目)
79 何月の出来事ですか。(一月)
80 「春」という言葉のここでの意味を答えなさい。(新年)
81 若菜の具体的な名称を書きなさい。(せり など)
82 「春野」と「春の野」ではどう違いますか。(春野→春の野・春の野→新年の野)
83 話者は何を作るつもりなのですか。(七草がゆ)
84 「春」という言葉を用いた熟語を書きなさい。(迎春)
85 作者はたまたま「春の野」という言葉を使ったのですか。(×)
86 「若菜」は食べられますか。(○)
87 自分が七草がゆを食べたいのですか。(×)
88 若菜は話者の背丈より上にありますか、下にありますか。(下)
89 若菜は木に生えているのですか。(×)
90 昼ですか、夜ですか。(夜)
91 話者は君に頼まれたのですか。(×)
92 若菜は春の野にしかないのですか。(×)
93 どんな若菜でも良いのですか。(×)
94 話者の求めている若菜の名前を一つ書きなさい。(せり)
95 若菜を摘んだ後、どうするつもりだと思いますか。(料理する)
96 君にも来て欲しいと願っているのですか。
97 「出でて」の読み方を現代仮名遣いで書きなさい。(いでて)
98 「出でて」はいくつの単語から出来ていますか。(二つ)
99 「衣手」はいくつの単語から出来ていますか。(一つ)
100話者は男性ですか、女性ですか。(男性)