VIEW: 2062

百人一首で百発問を作る(26)小倉山〜

”見開き2ページで100発問”の構想追試です。1)100回音読、2)全ての単語を辞書で引く、を行った後、100発問に挑戦し、向山先生が提唱された”短歌5つの授業パーツ”に即した発問をピックアップしました。

26.小倉山峰のもみぢ葉心あらば今ひとたびのみゆき待たなむ(貞信公〈藤原忠平〉)

上記の教材を用い、100発問を行った。

向山先生が『向山型国語教え方教室2008年8月号』で示された短歌の授業「5つの授業パーツ」は以下の通り。

① 読み方
② どこにいるのか
③ 全体の解釈
④ この短歌で、どの言葉が強調されているのか
⑤ 「この短歌」と「自分」との関係

100発問の後、「5つの授業パーツ」に即してピックアップした発問は以下の通り。

① 読み方
94.何句切れですか。(句切り無し)
② どこにいるのか
3.話者は峰にいますか。(×)
③ 全体の解釈
8.秋の始めですか、終わりですか。(終わり)
④ この短歌で、どの言葉が強調されているのか
83.話者は何に感動しているのですか。(紅葉の美しさ)
⑤ 「この短歌」と「自分」との関係
84.話者がどうすることも出来ないと感じている物はなんですか。(紅葉のさかり)

作成した百発問は以下の通り。

1. 地名を書き抜きなさい。(小倉山)
2. 「峰」は山のどの辺りですか。(頂上)
3. 話者は峰にいますか。(×)
4. 「小倉山」にはもう来ないのですか。(×)
5. 「もみぢ」を現代仮名遣いに直しなさい。(もみじ)
6. 「もみぢ」を漢字に直しなさい。(紅葉)
7. 季節はいつですか。(秋)
8. 秋の始めですか、終わりですか。(終わり)
9. 話者の「お願い」が書かれているのは上の句ですか、下の句ですか。(下の句)
10. 2句目はいくつの単語に分けられますか。(三つ)
11. 恋の歌ですか。(×)
12. 話者は紅葉が嫌いなのですか。(×)
13. 主題となっている単語を書き抜きなさい。(もみぢ葉)
14. 和歌に人名は明示されていますか。(×)
15. 「みゆき」は人名ですか。(×)
16. 「みゆき」を漢字に直しなさい。(御幸)
17. 「みゆき」とは、ここではどのような意味ですか。(天皇のお出かけ)
18. 「ひとたび」を漢字に直しなさい。(一度)
19. もう「みゆき」は行われないのですか。(×)
20. 「待ってほしい」と言ったのは誰ですか。(話者)
21. 誰に待って欲しいと言ったのですか。(もみぢ葉)
22. 「もみぢ葉」は人ですか。(×)
23. 話者は「もみぢ葉」を人だと思っているのですか。(×)
24. 「もみぢ葉」は一枚ですか。(×)
25. 「もみぢ葉」に心はあったのですか。(×)
26. 話者は願いが叶うと思っていますか。(×)
27. 「小倉山」に話しかけたのですか。(×)
28. 「ゆき」が降っているのですか。(×)
29. 待つのは誰ですか。(もみぢ葉)
30. 都で詠んだ和歌ですか。(×)
31. 現実を写生したのですか。空想を和歌にしたのですか。(前者)
32. 実際の情景ですか。(○)
33. 話者は「小倉山」に行ったことがありますか。(○)
34. 「小倉山」に行きたいのですか。(×)
35. 話者の一番したいことを書きなさい。(もう一度紅葉が見たい)
36. 話者は皇族ですか。(×)
37. 「小倉山」は一面の紅葉ですか。(×)
38. 37.の根拠となる単語を書き抜きなさい。(峰)
39. 紅葉の盛りですか。(×)
40. 話者は何を惜しんでいるのですか。(紅葉が散ること)
41. 次にやってくる季節はなんですか。(冬)
42. 冬が待ち遠しいのですか。(×)
43. 紅葉を惜しんでいるのですか、秋を惜しんでいるのですか。(両方)
44. 「小倉山」を平仮名に直しなさい。(おぐらやま)
45. 「峰」を平仮名に直しなさい。(みね)
46. 待つのは話者ですか。(×)
47. 主役となっている色を書きなさい。(赤)
48. 「あらば」の「ば」は「場」ですか。(×)
49. 紅葉は散り始めているのですか。(×)
50. 紅葉は待ってくれるのですか。(×)
51. 「もみぢ」は山の中腹にありますか。(×)
52. 四字の掛詞が有ります。書き抜きなさい。(ひとたび)
53. 「小倉山」をもう一生見ることは出来ないのですか。(×)
54. 「小倉山」の四季を詠んだのですか。(×)
55. 話者は小倉山に住んでいるのですか。(×)
56. 「小倉山」を去る直前に詠んだのですか、来た直後に詠んだのですか。(去る直前)
57. 「葉」を手に持っているのですか。(×)
58. 「本当はない」と話者が思っているのはなんですか。(もみぢの心)
59. 「紅葉は一年中散らずにいるべきだ」と、考えているのですか。(×)
60. 「小倉山」と「峰」の間にどんな助詞を補いますか。(の)
61. 話者は一人旅をしているのですか。(×)
62. 話者は「小倉山」が毎日見られるのですか。(×)
63. 話者は旅の途中ですか。(○)
64. 63.の根拠となる2字を書き抜きなさい。(たび)
65. 話者は海にいますか。(×)
66. 話者は紅葉狩りに来たのですか。(×)
67. 潮風は吹いていますか。(×)
68. 夜の情景を詠んだのですか。(×)
69. 歌の中に読み込まれた色を書きなさい。(赤)
70. 69.なんの色かも書き加えなさい。(紅葉の赤)
71. 話者の希望が書かれた4字を書き抜きなさい(待たなむ)
72. 「待たなむ」を現代語訳しなさい。(待ってほしい)
73. 和歌に登場する物の中で、心があるものはありますか。(×)
74. 雪が降るのを待っているのですか。(×)
75. 「待てない」と言っているのですか。(×)
76. 「ひと」は「人」ですか。(×)
77. 「ひと」と詠む感じを二つ以上挙げなさい。(人・一)
78. 「たび」は「足袋」ですか。(×)
79. 「たび」と詠む一字の漢字を二つ以上挙げなさい。(旅・度)
80. 往路ですか、復路ですか。(復路)
81. 離別の和歌ですか。(×)
82. 話者は悲しんでいるのですか。(×)
83. 話者は何に感動しているのですか。(紅葉の美しさ)
84. 話者がどうすることも出来ないと感じている物はなんですか。(紅葉のさかり)
85. 「小倉山」にあるものを全て書き抜きなさい。(峰・もみぢ葉)
86. 仮定条件を示す助詞を書き抜きなさい。(ば)
87. 「もみぢ葉」は一色ですか。(×)
88. 「もみぢ葉」は固有名詞ですか。(×)
89. 「もみぢ葉」の葉の形に感動したのですか。(×)
90. 「もみぢ」という植物の何に感動したのですか。(色)
91. 「もみぢ」と言う植物を初めて見たから感動したのですか。(×)
92. 「ゆき」と読む漢字を書きなさい。(雪・行・往・逝)
93. 「み」と読む漢字を書きなさい。(未・味・御)
94. 何句切れですか。(句切り無し)
95. 「あらば」を漢字に直しなさい。(有らば)
96. 「もみ」は「揉み」ですか。(×)
97. 「待たなむ」はいくつの単語から出来ていますか。(二つ)
98. 「なむ」は助動詞ですか。(×)
99. 「野」に直せる「の」はありますか。(×)
100. 二つの「の」の品詞を書きなさい。(助詞)