浜辺の歌
歌詞の意味や作曲者の意図を読み取る、日本語の歌い方、二部形式

第1時
場所はどこですか。
曲を聴きます。
一人一人と目線をあわせながら範唱する。
この曲で歌われている場所はどこでしたか。
曲を聴いて見つけます。
立って発表します。指名しません。
範唱の前に発問することで、集中して聴かせられるようにする。
海、浜辺などがでてくる。発言した生徒を称賛する。
浜辺、海ですね。
1番を歌います。先生に続けて歌います。
♪あしたはまべを
♪あしたはまべを
♪さまよえば
♪さまよえば
♪あしたはまべをさまよえば
♪あしたはまべをさまよえば
教師→子供→教師→子供 と「追い歌い」で歌い教える。
交互に歌い、その後合わせて歌う。これを繰り返し1番を最後まで歌う。
短いフレーズで、追い歌いをする。次に、少し長いフレーズにして、追い歌いをする。
歌いにくいフレーズがあったら、1・2回練習を増やすが、完璧をもとめない。
最初から通して歌う。
「あした浜辺をさまよえば」の「さまよえば」とはどういうことを指しますか。
発表します。指名しませんので立って発表します。
子供たちに意味を言わせる。
「迷っている」、「迷子」などの答えがでてくる。
「さまよってる」は、散歩しているという意味です。浜辺をさんぽしているのです。
1番を最初から通して歌います。
第2時
「浜辺の歌」を歌います。
前時歌った曲を思い出して歌う。
2番を歌います。先生に続けて歌います。
1番を教えたとき(第1時)同様、2番を追い歌いで教える。
2番の歌詞から、何時ごろの様子かわかりますか。
「○○ということばから、時間帯は○○だと考えます。」と答えます。
2番の答えはすぐにでる。ゆうべ、月、星という言葉から夕方とか夜と答える。
2番は、ゆうべ、月、星という言葉から夕方をイメージできますね。
1番は何時ごろの様子を表していますか。
近くの友達と相談させたり、教科書を見せたりして、自分たちで答えを考えさせる。
「風」「雲」「貝」など、明るそうな感じもします。「あした」という言葉は「朝」を表しています。
これでなくてはいけないということではない。話し合いを通し、自分で状況をイメージできれば良い。
「もとおれば」、意味は何ですか?
答えさせる。よくわからない子には、教科書を参照しても良いことを伝える。
「めぐる」、「散歩している」という意味です。
「昔のこと」「昔の人」とは、言葉を付け足すことができます。□に当てはまる言葉は何でしょう
「昔の□い出のこと」 「昔の□い出の人」 と板書する
友達と相談させ、答えを考えさせる。(思い出)
「思い出の人」とは、誰のことでしょうか。みなさんだったら誰の顔を思い浮かべますか。
答えます。
指名したり、教師の思い出を話したりして、エピソードと結びつけると、一層イメージ化する。
「昔の人」というのは、「別れた恋人」という意味があるそうです。作曲者の成田為三さんは、ラブレターとしてこの曲の譜面を音楽学校時代の後輩にラブレターとして送ったそうです。
1番、2番、通して歌います。
第3時
「浜辺の歌」を歌います。
教師の伴奏に合わせて、既習の1,2番を通して歌う。初めての伴奏に戸惑う子もいるかもしれないが、教師は構わずに伴奏を引き続ける。伴奏が弾けなければ伴奏CDでもよい。
伴奏は何を表していましたか。(伴奏部分を聴く)
伴奏の冒頭部分を弾き、聴かせる。
答えられない場合、次のようにヒントを出す。
この伴奏は、何を表現していますか?
何を表現しているのか、イメージしながら聴きます。
答えは、「波」です。
この曲では、どんな波を表していますか。
聴きます。
「伴奏」だけを最後まで聴かせる。
発表します。
大きな波や小さな波がありましたね。
「教科書を開きます。」
教科書「浜辺の歌」の楽譜が書かれてある部分を開かせる。歌う部分の下部に伴奏の楽譜があり、音符の動きに気づかせる。
「伴奏の部分」を指をさします。隣の人と確認。
音符の玉の部分を結んでいきます。点結びのように線を書いていきます。
できたら持ってきます。
一人一人確認する。わからない子には、早くできた子が教え、できないままにしない。
音楽に合わせ、今結び繋いだ線をなぞっていきます。
先ほど聴いた、小さい波や大きな波が見えてきましたか。
成田為三さんは、伴奏に波を表現しました。実は、他にも何を表現しているところがあります。
楽譜から探してごらんなさい。
「クレッシェンド」(だんだん強く)「デクレッシェンド」(だんだん弱く)が波が引いたり寄せたりすることと同様であることに気付かせる。
「波」を意識して、歌いましょう。