一次関数の文章題(テキスト、イラスト、グラフの往復)
啓林館中3「一次関数の利用」では、文章題にイラストとグラフが掲載されている。文章題が苦手な生徒も、テキスト、イラスト、グラフの往復によって、問題の状況を把握しやすくなる。

文章題が苦手な要因
文章題が苦手な要因は様々ある。
① 文章が読めない
② 状況を把握できない
③ 式を立てられない
④ 計算ができない
・・・
中でも、『状況を把握できない』生徒が多くいる。
問題の状況を把握させるために、例えば次のように授業展開する。
1 テキストの音読
教科書、86ページ。グラフの読み取り。けいたさんは、からさんはい。
「けいたさんは、午前9時に自分の家を出発して、途中にある店で買い物をしてから・・・」
2 テキストとイラストの往復
けいたさんはまず、どこにいるのですか。(自分の家です)
イラスト。自分の家に、指を置きなさい。
次に、どこにいるのですか。(お店です)(途中にあるお店です)
指を動かしなさい。
次に、どこにいるのですか。(おじさんの家です)
「なるほど~!」と一旦受け止める。間を空けて、次のように問う。
それで、いいですか?
この発問で子どもは、何がおかしいのだろうと考え始める。
「お店」と答える子どもが出てくる。
どうしてお店ですか。(買い物をしているからです)
「お店で買い物をしているんだね」と確認する。
次に、どこにいるのですか。(おじさんの家です)
おじさんの家まで指を動かす。
3 イラストとグラフの往復
その様子をグラフにしました。指置いてごらん。
縦軸は何ですか。(km)(距離)
「km、おしい98点」「距離、99、8点」のように評定する。
道のりという子どもがいたら、「道のり、素晴らしい、100点」と褒める。
「単位はkmです」と確認する。
横軸は何ですか(時間)
「単位は分です」と確認する。
けいたさんはまず、どこにいるのですか。(自分の家です)
グラフ。自分の家に、指を置きなさい。
次に、どこにいるのですか。(お店です)
指を動かします。
次に、どこにいるのですか。(お店です)
どうしてお店ですか。(買い物をしているからです)
「買い物をしているんだね」と言って、水平に指を動かす。
次に、どこにいるのですか。(おじさんの家です)
指を動かします。
以上のように、
1、テキストの音読
2、テキストとイラストの往復
3、イラストとグラフの往復
によって、苦手な生徒も状況を把握しやすくなる。