縄文時代と弥生時代 タイムマシンで行くならどっち?
向山実践。縄文・弥生時代学習後行う。どちらに行きたいかを考えさせることにより、時代の特徴をつかみ、主体的・対話的で深い学びを実現する。多様的・多角的な考えも身につく。

縄文・弥生時代学習後に行う授業、1時間扱いである。

縄文時代と弥生時代です。2つの絵を比べて、わかったこと、気づいたこと、思ったことを、ノートにできるだけたくさん箇条書きにしなさい。
2つを比べてなので「縄文は~で、弥生は~」「縄文は~だが、弥生は~」「縄文も弥生も~」という書き方をします。
3つ書けたら持ってらっしゃい。
持ってきた意見を褒め、教師が意見を一つ選び、次々黒板に板書させる。
(写真はイメージ。・をつけ縦書き、( )に名前を書かせる)

おかしいなと思う意見があったら発表しなさい。
このように問うと、必ず討論になる。しばらく討論させる。
結論は出さなくてよい。
縄文時代と弥生時代、タイムマシンに乗って行くならどっちに行きたいですか。
①行ってみたい時代名をノートに書きなさい。
②理由を思いつくだけ箇条書きにしなさい。何を見てもかまいません。(5分程度)
③どっちに行きたいか手を挙げます。(挙手確認。同じ意見の子を確認させる)
④同じ意見の子同士集まって、理由を書き足してごらんなさい。
⑤席に戻って、あと1分ほどノートに発表する時のあなたの考えをまとめてごらんなさい。
これで討論への自分の考えができる。
重要なのはノートに書くことである。
真似してもいいので、自分の考えを必ず書かせる。
書けていなさそうな子がいたら、そっと子どものところへ行って一緒に書かせてあげる。
上記④のときだと、多くの子が活動しているので、そっと支援できる。
慣れているクラスの場合、ここでいきなり指名なし討論もできるが、学期のはじめなので次のようにするとスムーズに討論になる。
①もう一度意見を確認します。最初と変わっていてもかまいません。
②タイムマシンに乗って行くならどっちの時代に行きたいか。
③縄文(挙手確認)弥生(挙手確認)
④(少ない方から)○○(縄文か弥生が入る)起立。理由を発表します。同じ意見、もう言えなくなった人は座っていきなさい。(片方が終わったら、もう片方。途中に「友達の意見をメモしている人?」と聞くと後で反論の材料になる)
⑤反対意見がある人は自由に立って発表します。その際「ぼく(私)は○○(縄文か弥生)です。と言って発表してくださいね」ではどうぞ。
初めての場合、誰も立たないことも多い。そんな際は最初に言いたそうな子だけ指名して、あとは続けさせる。
最初に誰か立った場合は大いに褒める。
意見が途切れても教師は基本口を挟まない。
授業時間残り10分ほどになったら終了する。
①今日、発表した人?(挙手確認)ノートにAAと書きなさい。
②今日、発表したかったけど発表できなかった人(挙手確認はしない)、発表しようという気持ちが大切ですので、その人もAと書いておきなさい。みんなそうでしょ。
③相手に反対意見を言った人?その人はAを一つ付け加えなさい。
④意見が途切れたときに、立って発表した人、Aを一つ付け加えなさい。
⑤友達の意見をノートにメモした人?その人もAを一つ付け加えなさい。
⑥みんなAは何個になりましたか?(確認はしない)
このように評価すると次の討論への意欲付けと討論の視点につながる。
この繰り返しで討論で発言する子も増えてくる。
縄文時代と弥生時代、一言で言うと、どんな時代だと言えますか。
「縄文=○○の時代」「弥生=○○の時代」とあなたの考えをノートに書きなさい。
自由に考えていい。
書けた子から次々発表させる。
どれも認め、大いに褒める。
どの意見も素晴らしいですね。
先生がまとめるとすると
「縄文=狩猟と採集の時代」「弥生=牧畜と農耕の時代」となります。
ノートに書いておきなさい。
これで授業終了となる。
最後のまとめが難しい場合はシンプルに「縄文=狩りの時代」「弥生=農業の時代」とまとめてもいいだろう。
もし時間があったり、余裕があったら
「弥生時代に農業や牧畜が始まりました。これは現在の電化製品に例えると何だと言えますか」と発問してもいい。
「冷蔵庫=保存できるようになったともいえますね。それまでは狩猟と採集なのでその場でたべなければいけませんが、農耕と牧畜により保存できるようになったのですね。」と説明する。
「コンビニ」に例えてもいいだろう。