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4月の最初から「国語の授業では自分の考えを発表するのが当たり前」にする

最初の授業から、「この先生の授業では、発表するのが当たり前なのだ」と思わせる授業をする。発表する人が評価されることを教える。特別支援学級も同じだ。

 最初の授業から、発表をする。国語では自分の考えを発表するのが当たり前なのだと、思わせる。一時間目だからこそできる。

 中学一年生の教科書(光村図書)には工藤直子の「あしたこそ」と「おれはかまきり」が載っている。
 はじめは音読指導だ。教科書を持って読むこと、姿勢をつくること、声を出すことを、何度も音読する中で教える。音読のマルを書かせ、音読したら一つ赤鉛筆で塗る。十回読む。隣同士で読むなど、楽しく授業するのがポイントだ。教科書の本文を十回読むのが基本である。宿題にしなくとも、授業で先生と一緒に読めば読めるようになることを体感させる。勉強はできるだけ授業中に身に付けるのが良いと話す。

 次に、タケノコ読みをする。自分が読みたい行がきたら、立って読む音読である。(TOSSランド参照。)指名なし発表への布石である。

発問 . 1

どちらの詩が好きですか?

一つを選択させる。自己決定だ。挙手で確認する。

指示 . 1

「あしたこそ」の人? 「おれはかまきり」の人?

挙手しない生徒が必ずいる。

指示 . 2

迷っている人?

一度、逃げ場をつくる。そして、詰める。

説明 . 1

どちらか、決めますよ。

決めさせる。明るく進める。

指示 . 3

理由をお隣に話しなさい。

隣同士で話す。中学国語授業での、声を出して自分の考えを伝える最初の一歩である。

指示 . 4

お隣さんの理由がとても良かったという人?

隣の人に発表させる。良い点を取り上げて、すべて褒める。

説明 . 2

詩の言葉から、理由を話した人がいますね。国語は、詩の言葉から理由を話せるのが良いです。

指示 . 5

もう一度、隣同士で話してごらんなさい。

 国語は文章を根拠とすることを、一時間目から教える。
 隣同士で話したことをノートに書く。書き方は板書する。書いたら、前に持ってくる。教師はマルを付ける。「書けた」ことの評価だ。早く書けた生徒は立ち歩いて交流してよい。全員のノートにマルを付ける。
 指名なし発表だ。「自信のない人」から発表させる。次第に良い発表になっていくのが、教室の発表として良いことを教える。「まだ発表していない人、起立」という詰めも必要な教室もあるだろう。
 特別支援学級で、マンツーマンで授業した経験もある。それでも、自分で好きな詩を選び、文章にして、私の前で発表するのは同じだ。自分の考えを発表することを当たり前にする。