中1 文法1
言葉の単位として、文章/段落/文/文節/単語 の区別ができるようにする 説明を減らし、生徒の作業で理解をすすめる

言葉の単位(1/2時)
文章、段落、文、文節の区別をできるようにする
(1)文法とは
教科書p240 1文法とは に指を置きなさい。
先生が読みます。 (~「文法という」まで)
言葉に関する決まりを何といいますか。
文法 (数人に指名する。)
赤で線を引きなさい。
文法とは何ですか。
言葉に関する決まり (数人に指名する。)
赤で線を引きなさい。
下の段。言葉の句切り方。指を置いて。
読みます。兄が/新聞を/読む。 こういう読み方、意味が通じる人?
○ の上を赤鉛筆でなぞります。 隣同士確認。
続き。書いてあるように読む。一緒に。兄が新/聞を読/む。通じる?通じない?
× の上を赤で。
以下、同じように一緒に読み、○と×をなぞらせる。
このように、言葉には、区切り方や言葉の順序などが決まっています。こういうきまりを文法といいます。
ノートに書きます。
[板書]
文法 言葉のきまり
(2)言葉の単位
教科書p241 1文章・談話 に指を置きなさい。
先生が読みます。 (~談話とよぶことがある)
下の表。文章とある。「一まとまりの~」一緒に読みます。
今よんだ所を赤で囲みなさい。 隣同士確認。
お隣。談話。読みます。「一まとまりの~」一緒に読みます。
赤で囲みます。 確認。
文章と談話の違いは何ですか。
文章は文字で、談話は音声で 表したもの
これは文章ですか、談話ですか。(下のような文章を提示する。これは『だいこんは大きい根?』

(文章)
この文章を分けると、いくつに分けられますか。
(3つ)

分けたものを、何とよびますか
(段落)
p241 真ん中の左寄り「文章と段落」の図に指を置きなさい。
文章を、内容のまとまりごとに区切るのを段落と言います。
次の文章には、段落はいくつありますか。

(6つ)
理由は?
(段落は改行する、最初が一字下がるなど)
みなさんの言う通り。P241 段落の2つめの●「段落の初めは・・・」から一緒に読みます。
今読んだところに赤線。隣同士確認。線を引いた人でもう一度一緒に読みます。
*あとで読ませるのは、耳から情報を入れることと、作業が遅い生徒のための時間調整。
段落はさらに細かく分かれます。

一緒に読みます。
いくつに分かれますか。
(3つ) *生徒から答えが出なくてもよい。もし、出たら理由を聞く。
教科書p242 3文 指を置きます。先生が読みます。(~付ける場合もある。)まで
太字を一緒に「文」。赤で囲みなさい。
文の最後につける「。」のことを何と言いますか。
(句点)
一緒に読みます。句点。
点や丸、と言うときの。が句点。では、点、は何というか知っていますか。
(読点)。
点、。を合わせて「句読点」と言いますね。
文の最後は「句点」の他に何がありますか。
(疑問符、感嘆符)
赤で4つ囲みます。文、句点、疑問符、感嘆符。隣同士確認。
練習問題。その下の×のついている文。先生が読みます。(一気に読む)先生と同じようにみんなも読みます。
点がないと困りますね。どうして?
(どこで区切ったら良いかわからないから)
そうですね。では、どこにうったらいいでしょう。「。」を教科書に書きなさい。
いくつ?2つ?3つ?
(上の発問は、自信のない子の確認のために行うもので、省いてもよい)
では、「~~マル」という風に読みます。
(指名または全員で)
マルをうったところを、赤で○を打ちなさい。
教科書の下、①、②。問題を読みます。
「。」を打ちなさい。
答え合わせ。「マル」と言いながら読みます。
*クラスの実情に合わせ、「。」の数を確認してから指名してもよい。
ところで、昔の日本語の文章には、点や丸は使っていませんでした。何時代頃から使われたと思いますか。明治、大正ころから使われ始めました。それ以前は使っていなかったのです。でも、あまり困りませんでした。どうしてでしょう? 1つは手書きだったので、間をあけて書くことができました。また、日本語の文は、文の初めと終わりに使われる言葉に、大体のきまりがあるからです。どんなきまりかは、家で考えてみてください。
*この説明は省いてもよい。クラスの実情に応じて。
文を、さらに細かく分けます。(下の一文を板書する)

読みます。(教科書p242の例文)この文を5つに分けるならば、どこで分かれますか。
たとえば、「山の」で分けるならば、「山の」の下に横線を引きます。
(例示する)
線を引きなさい。
間をあけて読みなさい。
教科書p242 4文節 一緒に読みます。(~文節という まで)
何をしますか。
文節を赤で囲む。確認。
続きを読みます。(「ね」「さ」などをいれてみるとよい)
教科書の「文節」のところに「ね」が書いてある。いっしょに読みます。「山のね」・・・・
*最後の「ある」のあとにも「ね」を入れさせる。これは、文節を数えるときにミスしない習慣づけのため。
黒板を写しなさい。

下の▼ 練習問題。文節の数を言いますから、番号の上に書きなさい。①4
お隣と確認。答えが一緒だったら挙手。みんなで言います。
続き。文節の数を言います。②6③6④6 教科書に区切りの線を書きなさい。できた人は、教科書を見せにいらっしゃい。
早く書けた3名に、文と区切りを書かせる。4番目以降の生徒は⑤をヒントなしで区切るよう指示する。
*簡単そうに見えても、初めての文節区切りは、できない生徒もいる。文法指導の初期段階では全員が自信をもって取り組めるように、最初は文節の数をヒントとして与える。
丸付けをします。確認。(黒板で②~④を確認)
⑤。一緒に読みます。
隣近所で考えます。線を引いたら挙手。
「ね」を入れて読みなさい。
問題集で復習しましょう。
*使用のテキストがあれば、それを使う。渡辺大祐氏『新中学国語文法学習スキル習得ワーク集』(明治図書)は一人で基本にしぼっているので、一人ですすめられる。
言葉の単位(2/2時)
前時までの復習と単語の区別
(1)文~文節 の復習

質問。一番大きな言葉の単位は
(文章)
次は?
(段落)
段落の見分け方は?
(1文字下げる・改行する)
段落の次は?
文。
見分け方は?
(マルで区切る)(?、!で区切る)
文の次は?
(文節)
区切り方は?
(「ね」を入れる)
「山の上に白い家がある」 「ね」を入れて読みましょう。
「彼は走っている」 「ね」を入れて読みましょう
(走って/いる) (~て/みる) (~て/しまう) など、わかりにくい例をいくつもあげ習得させる。
文節は、さらに分けられます。先ほどの「山の/上に/白い/家が/ある」を分けます。たとえば、「山の」を2つに分けると?

右横に線を引きます。
残りも線を引きましょう。
ヒント。全部で8つ。
答え合わせ。先生が読みます。マルを付けなさい。
間をあけてゆっくり読む。
「白い」はなぜ「白」と「い」ではないのか、わからない生徒もいるはずだが、あまり深入りしない。「若い」「やさしい」「大きい」など形容詞の例をほかにあげさせる。
教科書p243。5単語 に指を置きなさい。先生が読みます。大事なところに赤で線。(~最小の単位である まで)
どこに印をつけましたか。
単語/最小の単位
下の▼ 単語で分けます。教科書に印をつけなさい。いくつに分かれるか、ヒントを出しますから、番号の上に書きなさい。①10 ②6 ③3 ④⑤は自分でやりなさい。
*苦手は生徒は、分けることが難しい。1年生の初めなので、ヒントを出すことで「できそうだ」と思わせる。
答え合わせ。単語の間をゆっくりあけて読みなさい。
①ドア の 向こう から、 フルート の 美しい 音色 が 聞こえる。(10)
②ソファー で うとうと 昼寝 を する。(6)
③急行列車 に 乗り遅れる。(3)
③急行列車 は2つの言葉が合わせてできたものです。こう言う言葉を複合語と言います。
教科書の下の段「◆複合語は・・・」に指を置きなさい。先生が読みます。
複合語 を赤で○で囲みなさい。
複合語 とは何ですか。(2つ以上の単語が結び付き、新たな意味をもつようになったもの)
ノートに複合語 と書きなさい。 先生と同じ速さで書きます。
複合語、どんなものがありますか。2つ書いたら座りなさい。起立。
座ったら、さらにたくさん書きなさい。
発表しなさい。
さっきの続きを解きます。④⑤2つとも書けたら教科書を持っていらっしゃい。
初めの二人に板書させる。それ以外の生徒には,練習問題を指定する。
答え合わせをします。
*使用のテキストがあれば、それを使う。渡辺大祐氏『新中学国語文法学習スキル習得ワーク集』(明治図書)は一人で基本にしぼっているので、一人ですすめられる。